わたしがいないあなたの世界
わたしの名残をあなたに刻む
わたしの指先が絡めとるもの
わたしはあなたにいかされる
わたしが知る世界のすべてが
わたしの幸福はわたしが作る
わたしである為の些細な作法
わたしにも降り注がれる愛情
わたしにも降り注がれた愛情
わたしを愛する前に口付けて
わたしとあるいは彼女と彼と
わたしの孤独であるべき時間
わたしが知らない天使の名前
わたしは泣きたいときに泣く
わたしの世界が生まれたとき
わたしではなくあなたのこと
わたしが及ぼす事のある影響
わたしとしょうもない出来事
わたしを楽園に閉じ込める者
わたしが捕らえた天使と悪魔
わたしの嘘はたった一つだけ
わたしの言葉は蝶々のように
わたしがわたしを支配する者
わたしを縛って逃がさないで
わたしが綺麗だと思うあなた
わたしのそばにいてくれる人
わたしの手からこぼれたもの
わたしを塗り潰す数多の色彩
わたしが世界を塗り潰した色
わたしでは満たされない純真
わたしが立ち尽くすその幸福
わたしが咲かせた花を花束に
わたしの仕掛けた罠に落ちて
わたしを傷つける者はいない
わたしの幕引きは色鮮やかに
わたしの心の底にある気持ち
わたしにできるささやかな事
わたしの気まぐれは忠実な犬
わたしのその綺麗な赤い心臓
わたしのちぐはぐな恋と憎悪
わたしを探して見失わないで
わたしをさびしさから救って
わたしだけが覚えている願い
わたしが忘れてしまった約束
わたしがみつけた愛は思い出
わたしたどり着いたこの場所
わたしの言葉を黙ったままで
わたしの代わりはいくらでも
わたしが守りたかった唯一は
わたしと一緒に歩みましょう